ホイールボルトの正しい規定トルク

弊社は正しい規定トルクでホイールボルトの締め付けを行っています。

オーバートルクの危険性

トルクレンチを使用する際に大切なことは「締め過ぎない」ことです。

特にお客様自身で締め付けを行った際に発生しがちな締め付けが不十分な場合は、ナット等の部品が緩みタイヤがガタガタし、最悪の場合はタイヤが外れる可能性があることは想像できる事でしょう。

しかし、逆に実際タイヤ交換時に適正なトルク値以上に締めてしまうとどのようなことが起こるのでしょうか?
メーカーの規定を超えるトルク値で部品を締め付けることを「オーバートルク」といいます。
このオーバートルクになった場合、例えばホイールのナット接合部面が削れ込んでしまったり、ナット部分が破損したリ、ネジ山がつぶれたり、ボルト部分が伸びて手では回せない状態になってしまうことも多々あります。
良くSNSやYouTubeなどで見かけるエアーインパクトレンチ等を用いて締め付ける作業風景。。。
実はダダダダダダ!!!と締め付けただけでもオーバートルクなのです!!
また、対角線上に締めずに時計回りに締め付けつける光景も見かけますが絶対NGです!!均等になりません。


※尚、国土交通省の発表(※)によるとホイール・ボルトの折損による車輪脱落事故は平成15年4月から平成29年3月末までに523件発生しており、平成20年4月には東名高速自動車道でホイール・ボルト折損により脱落したタイヤが対向してきたバスに衝突し、バスの運転者が死亡した事故が発生しています。大型車の車輪脱落事故は、タイヤ脱着後短い間に発生する傾向にあります。また、夏用タイヤと冬用タイヤを交換する時期に発生する傾向にあります。

締め付けがゆるい場合だけでなく、締め付けすぎる場合も危険が潜んでいます。
トルクレンチを正しく使い、トルク管理を正しく行いましょう。

点検整備不十分・整備作業ミスに起因する事故

・ホイール・ボルト折損による大型車の車輪脱落事故

車輪脱落事故の発生状況

ホイール・ボルトの折損等による車輪脱落事故は平成14年4月以降、令和3年3月末までに925件発生しており、平成20年4月には、東名高速自動車道でホイール・ボルト折損により脱落したタイヤが対向してきたバスに衝突し、バスの運転者が死亡、乗客7名が負傷する事故が発生しています。
この事故は冬期(11月~3月)に集中し、冬用タイヤ交換後1ヶ月以内に多く発生する傾向にあります。

車輪脱落事故の発生原因

当該事故の主は発生原因は、タイヤ交換時の作業不備とタイヤ交換後の保守管理の不備の2つの要因と推定しています。

・タイヤ交換時の作業不備

①規定の締付トルクで締め付けられていない。
②ホイール・ボルト、ホイール・ナット及びホイールの錆、ゴミの確認、清掃が不十分

・タイヤ交換後の保守管理の不備

①増し締めが行われていない
②日常点検・定期点検時のホイール・ボルトの緩みの点検が不十分
③規定の締付トルクで増し締めがされていない
④増し締めの実施時期(距離)が遅い

また、タイヤ交換時の作業不備とタイヤ交換後の保守管理不備が要因となっているのは、事故を起こした車両のタイヤ交換時期が11月に集中し、交換後1ヶ月以内に脱落が発生していることから、一ヵ月の短期間に冬用タイヤの交換作業は集中することで、作業時間の制約が生じ、本来、実施すべき作業を省くなど正しい作業が行われていないと推測しています。

引用元:国土交通省

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